2年連続1票の壁に泣いてた中日・落合博満監督(57)が、3度目の正直で念願の殿堂入りを果たした。今季、球団史上初のリーグ連覇を目指す落合監督にとっては幸先の良いスタートといえる。が、白井文吾オーナーから出されているハードルは高い。
「ユニホームを着ている間は無縁だろうと思っていた。ユニホームを脱いだ後、いつかもらえればいいなと思っていた。ユニホームを着てもらうのは、うれしいような、早すぎたのかなという、両方の思いがある」
記者会見の最初はこう言っていたが、悲願成就の本音はすぐに漏れる。「野球界からもらえる賞はみんなもらった。最後の賞だ」「これからも野球界のためにひと肌でもふた肌でも脱ぎたい」と、野球人として最終目標の野球殿堂入りに喜びを隠せない。
ユニホームを着ての殿堂入りは、日本シリーズで激突した1965年の巨人・川上哲治監督、南海・鶴岡一人監督以来という、快挙でもある。それだけに、大監督2人と肩を並べた落合監督が喜色満面になるのは当然だろう。
だが中日・白井オーナーからは、落合監督自らが公約している球団史上初のリーグ連覇というノルマ以上に難しい注文が出ている。5日の年賀式で注目のオーナー発言が飛び出しているのだ。年末のNHK紅白歌合戦でがんから復帰した桑田佳祐に触れ、こう語っている。
「いかに人々がこの閉塞感に満ちた世の中で光を求めとるか。がんを克服して頑張っている。その姿を見ようと視聴率が跳ね上がる。ドラゴンズもそういうような期待を持たれとるわけです。この調子の悪いときもドラゴンズが頑張っているじゃないか。ここがわれわれの希望である、と」
ただ連覇するだけでなく、テレビの視聴率 を跳ね上げた桑田佳祐のような感動ドラマを求めているのだ。あくまで沈着冷静に勝利を追求する落合監督にとっては、一番苦手な分野だろう。いや、この日の 殿堂入りの喜びを忘れなければ、できないことはないか…。(夕刊フジ編集委員・江尻良文)
最近のコメント